増えている豪雨の発生頻度

多くの人が被災地支援に

2018年7月5日以から数日続いた大雨が、西日本各地に甚大な被害を発生させました。
多くの人が被害にあわれた一方、「見てはいられない」との思いで、多くの人が被災地支援ボランティアに参加しました。京都府内でも主に北部で大きな被害が出ていて、7月12日(木)より、京都府が府北部への災害支援ボランティアの受付を開始しました。14日(土)、15日(日)、21日(土)、22日(日)に京都府北部へのボランティアバスを出すことになり、私も21日(土)の便で、被災地支援ボランティアに参加させてもらい、ほんのわずかですが、作業をいたしました。

「50mm以上の雨」の意味

年を追うごとに、異常気象が常態化しつつあります。2018年は、2月の北陸の大雪で始まり、梅雨がないはずの北海道での大雨、観測史上最速での関東甲信地方の梅雨空けに続き、7月の西日本豪雨災害と、簡単に「異常気象」と表現できないようなことが続けて起きました。
実際に豪雨の発生回数はどのように変化しているのでしょうか。気象庁の1976年から2017年までのアメダスデータをもとに、1時間降水量50mm以上の年間発生回数の変化をグラフにしました(図1)※1。多くの都市は、1時間に50mmまでの雨を想定して排水設備等を設計しています。それ以上の雨が降れば排水が追いつかなくなり、被害が発生する恐れが高まります。最近では「1時間雨量50mm以上」という予報をよく聞くようになりましたが、通常は「有り得ないほどの大雨」だと思ってください。ちなみに気象庁は1時間に50mm以上80mm未満の雨を「非常に激しい雨」、さらに80mm以上の雨を「猛烈な雨」と表現しています。
アメダス降水量グラフ1
図1 全国のアメダスデータから見た「1時間50mm以上の降水」の年間出現回数

1年単位では、豪雨が増加がよくわからない…

気象庁のWEB掲載のグラフは、50mm以上と80mm以上の雨(赤)を別グラフにしていますが、図1は、1つのグラフにしています。
毎年のデコボコが最近になるほど少なくなっているように見えますし、赤い部分も増えているように見えます。しかしこれだけでは豪雨の発生頻度が高くなっているのかどうか、よくわかりません。本来は「最小2乗法」という計算に基づく「回帰直線」をグラフの中に引いて、傾向を示すのですが、それより年代ごとにデータをまとめる方がわかりやすいと思い、図2のようにまとめました※2(ただし1970年代は1976年から79年までの4年、2010年代は2017年までの8年をまとめています)。
アメダス降水量グラフ2
図2 全国のアメダスデータから見た「1時間50mm以上の降水」の年間出現回数 10年ごとの平均

10年単位で見ると豪雨の増加がはっきりわかる。

年代ごとにまとめて平均すると、傾向がはっきりわかります。じわりじわりと豪雨の発生回数が増加しています。
豪雨災害も「自然現象の1つ」と受け取る人もいますが、太平洋の海水温の上昇や「観測史上最高気温」の頻発など、水害被害の拡大につながる背景要因が数多く観測されています。
気象庁は「40年という短期の観測では地球温暖化の影響か断言できない」としていますが、「断言できる」時には、手遅れになっています。人命に関わることだけに「災害に強いまちづくり(地域づくり)」等適応策も大切ですが、地球温暖化の進行を遅らせるため、社会の在り方の根本的な見直しが必要になっているのではないでしょうか。

※1 「アメダスで見た短時間強雨発生回数の長期変化について」http://www.jma.go.jp/jma/kishou/info/heavyraintrend.html
アメダスの観測点は、1976年当時は全国に約800箇所あり、その後約1,300箇所に拡大された。比較のため、1,000箇所あたりの出現回数に換算されている。
※2 難しい計算ができないだけです。

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