グラフは語る その10 分別回収したペットボトルの用途

国内でリサイクルされるペットボトルの用途は?

「グラフは語る」シリーズで、国内で回収されたペットボトルの約4割(20万トン前後)が海外に「輸出」されていることをお伝えしてきました。最大の受け入れ国だった中国の廃プラ禁輸(2017年末)が日本のプラスチックリサイクルに混乱をもたらしていることもお伝えしてきました。
一方、日本国内で再生利用されているプラスチックの用途については前回報告しました。今回は日本国内でリサイクルされているペットボトルの用途について報告します。今回のグラフも、日本容器包装リサイクル協会(指定法人)が公開しているデータのうち、ペットボトルのリサイクル用途のデータを用いて作成しました

ペットボトルのリサイクル用途2018 クリックすると拡大します

少しだけ改良したグラフです

今回のグラフは、特にオリジナルなものではありません。出典元の日本容器包装リサイクル協会のデータをもとに作成したところ、ほとんど同じグラフが公開されていました。ただし、日本容器包装リサイクル協会のグラフは、平成22(2010)年度以前は、隔年や3年おき、5年おきなど不定期になっていて、変化がわかりにくくなっていました。ここで掲載しているグラフはデータ初年(平成9(1997)年)以降、すべての年度のデータを掲載しています。

ボトル to ボトルが増えている

お気づきいただけると思いますが、赤い部分が年々増えています。ボトル to ボトルです。回収したペットボトルから再びペットボトルを作るというもので、多くのリサイクルが元の製品(この場合は容器)より品位の低いものが作られている中、質の高いリサイクルといえます。かつては「ナフサ」といったプラスチック原料まで化学的な処理によって戻した後、PET樹脂を再生産するケミカルリサイクルによってボトル to ボトルが可能でした。最近では回収したPETボトルを細かく粉砕し、高圧洗浄することで食品や飲料用ボトルに使えるほど、衛生面の要求を満たすことができる技術があります。ボトル to ボトルによるリサイクルボトルを採用した商品も増えつつあります。

そこまでするなら、リユースすればいいんじゃないの

もちろん高圧洗浄するといっても、分別排出時の異物除去や洗浄も必要です。汚れたPETボトルの利用価値は当然低くなります。なので、よく考えたら、そこまで徹底した異物除去や洗浄が必要なら、そのボトルを細かく破断するのではなく、ボトルのまま洗浄して、再使用(リユース)すればいいんじゃないでしょうか。特に大型のPETボトルは直接口をつけて使う人はほとんどないでしょうから、リユースPETボトルが受け入れられる可能性は十分あるかと思います。これほどプラスチックごみの問題への関心が高まっているのですから。
ただし、高圧洗浄時にマイクロプラスチックが発生しないのか、気になるところです。

以上

※ 日本容器包装リサイクル協会
リサイクル事業に関するデータ 再商品化製品販売実績 過去年度販売実績 PETボトル 2019.8.1確認https://www.jcpra.or.jp/recycle/related_data/tabid/507/index.php

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