第29回日本環境教育学会年次大会での発表

第29回日本環境教育学会年次大会での堀の発表内容 日時:2018年8月25日9:00〜9:15 会場:東京学芸大学 ペットボトルリサイクルの諸問題に対するリデュース意識の普及について 以下のスライドは,環境教育学会・堀発 … 続きを読む

ぶっちゃけ言いますが、日本の環境教育って成功したの?

リサイクルの普及・浸透は環境教育の成果だが

 日本では子どものうちから、分別・リサイクルの大切さを学び、しっかりできるようになる。それは環境教育の成果だろう。でも、使い捨て用品の大量使用は止まらない。しかも次々と新たな「便利なもの」が登場する。
 そこまではいいとしよう。しかし使った後がどうなるか、「リサイクル」の言葉を聞くだけで、その先を考えない人たちを多く生み出してきたのではないか。小学生にとって「リサイクル」はわかりやすい。その後中学、高校と消費者予備軍として成長する際、リサイクルより大切だとされるリデュースやリユースの意義について学び、体感する機会がなく、大学生や社会人になる人が多い。

多くの人のごみ問題・リサイクルの知識・情報は小学生どまり

 2018年度前期、筆者は3大学4クラスでゲスト講師に招いてもらった(京都光華大学,同志社大学,大阪商業大学)。受講した300人強に、「小学校で分別・リサイクルの大切さを学んで以降、中学または高校で,分別後のペットボトルについて,学んだり,調べたことはありますか」という質問をした。結果、6割の学生が「学んだり,調べた経験がない」と答えた。また、「学んだり,調べたが小学校で学んだこととほとんど同じだった」と応えた学生を合わせると,8割近い学生が,この分野では小学校程度の知識・情報で大学生になっていることがわかった。その大半がそのまま社会に出ていると思われる。 続きを読む