第27話 ペットボトルリサイクルの海外依存率上昇

回収されたペットボトルの4割は海外でリサイクル

図1は、日本国内で回収されたペットボトルが、どこでリサイクルされているかを示したものです。
スクープ記事ではありません。PETボトルリサイクル推進協議会が公開しているデータ※1をもとにグラフ化したもので、データは2015年のものです。
※1 PETボトルリサイクル推進協議会 統計データ、PETボトルリサイクル率の算出、http://www.petbottle-rec.gr.jp/data/calculate.html 2017年9月7日確認

2015年PETボトルリサイクルの内訳
 図1 PETボトルリサイクルの国内・海外比率(2015年)

1年で4%も海外依存率が上昇

46.4%が海外(おもに中国)に「輸出」され、リサイクルされています。リサイクルされていない分を含めた販売量全体でみても40%に達します。
注目していただきたいのは、前年度(2014年度)と比べて、1年で4%上昇していることです。重量で見ても3万トン近く増えています。参考に2014年度データのグラフも掲載します(図2)。

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図2 PETボトルリサイクルの国内・海外比率(2014年)

受入先がいつまでもあるわけではない

このことについて様々な考えがあります。「どこでリサイクルされても、問題ないのではないか」もその1つです。
しかし今年7月、こんなニュース※2が流れました。「中国は7月18日、2017年内をもって海外からのごみの輸入を停止することを世界貿易機関(WTO)に正式に通告した。 」「輸入を停止する廃棄物には、プラスチックや古紙、金属スラグ、繊維品などが含まれる。」というものです。
「プラスチックごみ」の中に、ペットボトルが含まれれば、20万トンもの回収ペットボトルが行き場を失います。中国はトップダウンの国ですから、国内の環境意識の高まりが環境規制を一気に押し上げることがあります。日本のリサイクル海外依存率の上昇は、世界の動きに逆行するものに思えます。
※2 Record China「海外からのごみ輸入にノー!中国がWTOに通告=日米が最大の排出国―海外メディア」2017年7月20日配信記事など、http://www.recordchina.co.jp/b184940-s0-c20.html 2017年9月7日確認

ごみを「資源」と称した「輸出」がいつまで続くか

意見は尽きないもので、「日本が輸出している回収ペットボトルは、資源であって、ごみではない」という考えもあります。しかしながら、データの出典元のPETボトルリサイクル推進協議会のデータを見ると、海外に輸出されているペットボトルの9割近く(88.6%・2015年)は「事業系回収分」。自動販売機横の回収箱から集められたものも相当含まれます。洗っていないもの、飲み残しが入ったものなどもあることでしょう。「資源」と呼ぶには問題ありと思います。

さて、どうしましょう。「もっと分別を徹底して、国内のリサイクルを盛んにして、皆で再生品を買いましょう」なんてことより、そろそろ本気でリデュース(もとから減らす)を考えないといけないのでは。

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