第28話 中国の廃ペットボトル輸入禁止について

前回の疑問「ペットボトルも輸入禁止の対象か」

前回の「第27話 ペットボトルリサイクルの海外依存率上昇」で、日本国内で回収されたペットボトルの4割以上が海外(おもに中国)に「輸出」されていることをお伝えしました。海外に頼ったリサイクルが恒常化していますが、2015年から2016年にかけて、1年で4%、重量で3万トン近く増えていることも伝えました。
同記事の中で、今年(2017年)7月、中国が「2017年内をもって海外からのごみの輸入を停止する」と発表したこと、「輸入を停止する廃棄物には、プラスチックや古紙、金属スラグ、繊維品などが含まれる」ことも伝えました。
さて、この「プラスチック」の中に「ペットボトル」が含まれるならば、日本で回収したペットボトルの半分近く、約20万トン(年間)が行き場を失います。

ペットボトルも含まれるようだ

日本在住の中国人研究者に、「中国政府が輸入禁止とするプラスチックにペットボトルが含まれるのか」尋ねたところ、「どうもそのようだ」との返信の後、後日下記の返信を頂戴しました。以下、堀が頂戴した返信を転載します。

「中国国務院が今年7月に発した通達によれば、使用済みプラスチック容器等の輸入全面禁止について、これを含めこれまで輸入許可品目とされていた4品目とも、段階的に廃止していくことになる。
特にプラスチック系廃棄物は、今年の年末から輸入禁止になり、他の品目については、代替財の市場状況を見ながら、2019年から段階的に廃止される。
その背景には、処理過程における環境負荷の問題の他、国内廃品市場の価格飽和、低価値物への転換が広まりつつあることがある。これまでは、廃品リサイクル市場が根強く活動してきたが、市場評価価格が下がる傾向にあり、今後は行政による回収サービスや政策介入が必要となると、現場担当者たちは語っている。
過去に、日本で起きた現象が中国でも起こりつつあり、しかも非常に速いスピードで広がることが予測される。」転載・引用以上

中国は動き出したら早い

もちろん、まだまだ流動的な面や試行錯誤はあると思います。ただ次の2点は注目しておく必要があります。「今後は行政による回収サービスや政策介入が必要となる」「日本で起きた現象が中国でも起こりつつあり、しかも非常に速いスピードで広がることが予測される」、この2点です。
都市から大量に排出されるプラスチック系廃棄物、中でもペットボトルの回収システムは、日本の場合、地域ごとの事情を尊重して何年もの時間をかけて全国に広まりました。中国の場合、再生可能エネルギーの普及でも、電気自動車への転換でも、一度決めたら驚くほど早く進みます。中国でペットボトルの回収システムが機能するようになれば、わざわざ日本から廃ペットボトルを購入する必要はなくなります。
中国をいつまでも回収ペットボトルの輸出先として期待することはできない、
このことは確かなようです。
さぁ、どうする? いよいよ本気でReduce(ごみは元から減らす、そもそも出さない)が必要では。

参考サイト「リーフ茶の普及で、ペットボトルを減らそう・サイト」どうして「ペットボトルを減らそう」なの?
以上
ハイムーン役割分担
画・ハイムーン氏「役割分担?」
(ハイムーン氏による絵の説明)かっては、日本は物づくりの国でした。しかし、現在の日本では多くの製品は海外で 生産されたものを使っています。そして、ごみにしています。いまや、物づくりは、お隣中国や東南アジアの国々が担っています。皮肉なことに、日本で発生し た廃棄物がそれらの国に輸出され製品の原材料となって循環しています。まるで、「物づくり」と「ごみづくり」を役割分担しているようです。

 

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