「クローズアップ現代+」のちょっと補足その3 回収現場の人たちの思い

海外輸出の廃ペットボトルのほとんどが事業者回収

前々回(輸出ペットボトルの量と行き先)、海外に輸出されている廃ペットボトルのほとんど(90%以上)が事業者回収であると伝えました。スーパーの店頭、自販機横、駅のホームなどの回収箱で集められたものが含まれています。
回収現場で働く人たちのうち、スーパーマーケットの人たちはどのように思っているのでしょうか。堀の職場(京都市ごみ減量推進会議。以下、ごみ減)が開設し運営している「リーフ茶の普及で、ペットボトルを減らそうキャンペーン」サイトに、「流通企業さんからのエール」という記事を掲載しています。
この記事は、関西のあるスーパーマーケットの関係者と会議でご一緒した際に話されたことをご本人の了解を得て掲載したもので、文中の「リーフ茶」とは、茶葉から淹れる茶のことで、茶種は問いません。
急須と湯呑

流通企業(スーパーマーケット)さんの本音

以下は「流通企業さんからのエール」の要約です。
・正直な思いとして、夏場はペットボトル飲料を売りたくない。
・店頭の回収箱がすぐにいっぱいになり、お客様から苦情が出る。袋交換や整理で店従業員が追われる。
・他店や自販機で買ったものも持ち込まれる。中には、洗ってないものや、飲み残しが入ったものもあり、簡易洗浄が必要な場合もある。
・バックヤードに何袋も溜まり、保管場所の確保や回収業者の手配などでも、店員の負担は大きい。
・商品の冷蔵にかかる費用もバカにならない。
・茶葉や茶器が売れる方が店としてはありがたい。なので、ごみ減が取り組まれている「リーフ茶の普及」の活動を、ぜひ広めてもらいたい、というものです。
ハイムーン氏「がんばれエコ派」

ペットボトル飲料は利益より手間の方が大きいとの声

このようなことを言うスーパーマーケット関係者は希有でしょうか。大阪産業大学講師で、天神祭ごみゼロ大作戦実行委員長の花嶋温子さんや、5月9日のクローズアップ現代+のスタジオゲストで、大阪商業大学准教授の原田禎夫さんからも、「同じようなことを、近所のスーパーの店長さんから聞いた。『お客さんが求める以上、店頭に並べないといけないが、利益より手間の方が多い。』」と、異口同音に伝えてもらいました。
特定の人だけの思いではなく、回収の現場にいる人たちのうち、少なからずこのような思いを持っている人がいるわけです。

ペットボトル飲料は、まずリデュース

中国の廃プラ禁輸(ペットボトルを含む)により、国内で混乱が起きています。国内でリサイクルできないほどに増えた消費をそのままに、「中国がダメなら東南アジア、インド…」と新たな輸出先(押しつけ先)を探すより、まずは私たちの消費の在り方、暮らし方を考え直す必要があると思います。考えようによっては、持続可能な社会を真剣に考えるチャンスが与えられたと受け取ることもできます。
前回(ペットボトルで増えているのは何?)も書きましたように、ペットボトルの用途のほとんどは清涼飲料です。その中で増え方が著しいのがミネラルウォーター類と緑茶飲料。「水」と「茶」。ともに身近に代替入手手段があります。減らせないことはありません。
お茶の時間1

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です