グラフは語る24 2020年に入ってからのプラごみ輸出

その後、プラごみ輸出はどうなった

2020年4月から5月にかけて、新型コロナウィルスによる感染症の流行により、学校の休校や外出自粛が求められ、家庭から排出されるごみが増えています。
家庭ごみの中で、プラごみ排出量も増えています。一方、日本から海外へのプラごみ輸出がどうなっているか気になり調べてみました。2018年1月以降、それまで最大の輸出先だった中国へのプラごみ輸出ができなくなりましたが(いわゆる中国ショック)、輸出先を変えてプラごみ輸出は続いています(図1)。

図1 2019年までのプラごみ輸出

コロナショックまで増えていたプラごみ輸出

2020年以降のデータ(総務省貿易統計※1)は、3月分までしか公開されていませんが、コロナショックの影響が本格的に出る前の状況として見ていただければ幸いです(図2、図3)。
図2を見ていただくと、2020年1月から3月まで、着実に増えていたことがわかります。3ヶ月で18万6,800トン輸出されていたとのことで、単純に4倍すると約75万トン。夏場に飲料容器ごみが増えるので、ほぼ前年並み(89万トン)のペースで「輸出」されていました。
その中で中国への輸出は、もともと2018年1月以降激減しましたが、今年2月さらに大きく減少しました(1月853トン→2月202トン)。1月下旬以降の武漢市封鎖などもあり、特に中国との貿易量減少の影響が出ているものと思われます(3月には632トンに増加しています)。

図2 2020年1月から3月までのプラごみ輸出量の推移

どこに輸出しているか

図3は、どの国に輸出されているか、上位10カ国・地域を示しています。マレーシアがダントツで多いことがわかります。この中のほぼ半数は、2015年にJambeckらが「海洋へのプラスチックごみ流出」で上位に位置づけた※2国・地域です。

図3 2020年1月から3月までのプラごみ輸出先

今後は

今後についてですが、5月末頃、4月のデータで出ますので、コロナショックの影響が数字にあらわれると思います。プラごみの海外輸出について、国際的な貿易量が大きく減る中、プラごみを輸出するために船舶がどれほど調達できるでしょうか。また、感染症に敏感になっている国々が、これまで通り外国の廃プラを受け入れるようには思えません。プラごみ輸出はますます難しくなると思われます。まずはそれぞれの足もとから、減らせるプラスチックを減らしていきましょう。

※1 総務省 普通貿易統計 全国分品別国別表より品目コード3915を抽出
https://www.customs.go.jp/toukei/info/tsdl.htm  2020.5.24確認
※2 Plastic waste inputs from land into the ocean, Science (2015).

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