グラフは語る25 プラごみ輸出グラフ続き

4月に入ってプラごみ輸出はどうなったか

前回に続くグラフです。プラごみ輸出は新型コロナの影響を受けているでしょうか。4月の貿易統計が出ましたので、グラフにしてみました。
4月に入り、緊急事態宣言等、様々な自粛による経済活動の停滞がプラスチックごみの輸出にも影響を与えているでしょうか。たしかにグラフ(図1)を見ると減っているように見えます。工場の生産が止まり、全体的な貿易量が減る中、当然といえば当然です。

図1 2020年日本から輸出されたプラごみ(2020年4月まで)

過去と比較すると

図2は、2015年以降の月別のプラごみ輸出量の推移を示しています。黄色は昨年(2019)のものですが、昨年以前も4月または5月は3月と比べて減っていました。
2016年は、中国政府の廃プラ輸入規制(中国ショック)の前でしたので、それ以降、大きく減っていることがわかります。

図2 プラスチックごみ月別輸出量(2016年から2020年)

輸出先上位は変わらず

輸出先の一位はマレーシア。中国ショック以降の日本の廃プラの主要受け入れ先になっています。廃プラの中には工場の製造過程で出た「きれいな廃プラ」もあると思いますが、そういった「資源」ばかりではないはずです。処理業者は、2018年以降たいへんな苦労をして受け入れ先を見つけていると思います。しかしどこの国の人たちも、感染症に敏感になっています。日本だけでなく、廃プラ輸出をしている国は、今後、今まで以上に受け入れ先さがしが厳しくなることでしょう。

図3 2020年日本からのプラスチックごみ輸出先(1月から4月)

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