グラフは語る28 物質フローにみる日本の姿

今回のグラフは環境省「我が国における物質フロー」から

環境省が毎年発行している「環境・循環型社会・生物多様性白書(長くて覚えられないですね)」に、「我が国における物質フロー」という図が掲載されています。各年度版3年前の国内の資源フローが掲載されていて、参考として末尾に最新版の図を掲載します(2020年度版ですから、2017年度の物質フロー図)。
このような図から、国内資源利用量、海外資源輸入量、エネルギー消費及び工業プロセス排出量、循環利用量、廃棄物・最終処分量を抜き出して作成したのが、今回のグラフ(図1)です。


図1 日本国内の資源利用の推移

このグラフの見どころ

このグラフの元データは、上記のように「環境・資源循環・生物多様性白書」に掲載されたものですが、各年度版から一年ずつデータを拾う必要があります。なので22年の冊子からデータを拾いました。
実際の見どころはグラフそのものです。下から2番目の折れ線グラフを見てください。循環利用量については、1990年台後半から、容器包装リサイクル法、自動車リサイクル法、家電リサイクル法、建設リサイクル法など個別分野ごとのリサイクル法が相次いで整備され、1.93億トンから2.37億トンへと約20%増えました、それに伴い廃棄物の最終処分量が減っています。しかし、海外資源の輸入量やエネルギー消費量は減っていません。というか増えています。

グラフから見えること

大きく減ったのは国内資源利用量。22年で半分以下に減っています。木材や農産物も国内資源ですが、これらはグラフ左端の1996年より前に、すでに自給率が大きく減っていました。2000年以降の大きな減少は主に土石系資源の利用減がもたらしたもの。公共工事など大規模な土木工事の減少が要因です。
それはともかく。リサイクルが盛んになる前、よく「リサイクルが進めば、海外からの資源輸入が減り、エネルギーの節約になる」と聞かされてきました。たしかに多くの使用済み製品や建設廃材などがリサイクルされるようになり、その成果として最終処分場への埋め立てごみは減りました。しかしながら、海外資源の輸入やエネルギーの節約にまでは反映していません。世の中の基調が大量生産と大量消費であることが見えます。

環境・循環型社会・生物多様性白書(最新の白書)
http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/index.html

これまでの白書 環境・循環型社会・生物多様性白書(平成21年版~)
http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/past_index.html いずれも2020.6.7確認

 

《参考 白書掲載の物質フロー図》

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