まちの暮らしを「家計消費」から見る3「京都の調理食品と野菜」

まちの暮らしを「家計消費」から見る3
「京都の調理食品と野菜」

 全国の県庁所在地(47市)とそれ以外の政令指定都市5市(川崎市、相模原市、浜松市、堺市、北九州市)を加えた52市の1人あたり家計支出を総務省が公表しています(https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html)。2019年度から2020年度の3か年平均の家計支出、二人世帯以上が対象です。

 このデータをもとに、京都市の順位を調べ、全国的にみた消費の順位(あくまで相対的なものです)をグラフ化しました。
 その1「飲料」、その2「穀類」に次いで、その3は「調理食品と野菜」を取り上げます。これまでに、京都市民の容器入り飲料(缶やペットボトル)の利用が他市と比べて少ないことや、カップ麺の利用が対象都市中最下位(52位)であることを紹介しました。またコーヒー(缶コーヒー除く)の消費が全国1位で、パンの消費が全国2位などの特徴も紹介しました。
 今回の2つのグラフのうち「調理食品」を見てもらうと、左端の「調理食品全体」は31位で高くありません。パンでも「調理パン」となると37位。「弁当」や「おにぎり」も49位と全国最下位レベル。弁当でも「すし(弁当)」だけは中の上ですが、概して「中食」は多くないようです。
その中で、「うなぎのかばやき」が全国1位なのには、京都市民の一人として意外に感じます。おもしろいのは餃子4位。餃子の消費といえば、宇都宮市、浜松市、宮崎市が1位を競っていますが、京都市も実はダークホースなのです。
 全体的に調理済み食品の利用は多くなく、関連づけて調べることはできていませんが、プラ製容器包装ごみの発生抑制につながっているのではないかと思います。

野菜の利用では、生鮮野菜全体で全国11位と上位にいます。グラフにあげた野菜はほとんどが中位以上の順位です。先の「調理食品」の利用が多くない傾向と逆に、生鮮野菜の利用の多さは、自宅で調理している人の多さを感じます。
細かくみると、はくさい、さといもなど地味な冬野菜の利用の多さも見えます。よく言われるように、冬に夏野菜を食べるためには(栽培のため)大きなエネルギーが必要です。冬には冬野菜を食べる、そのことで温暖化防止にも寄与できます。もっと、冬野菜の利用を!

 

 

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