たかが、PETボトルというなかれ
今回のグラフは、プラスチックごみの内訳。どのようなものからプラスチックごみが出ているか、内訳を紹介します。元データは、「低炭素型 3R 技術・システムの社会実装に向けた素材別戦略マップ検討会」が平成28年3月に出した「 マテリアルリサイクルによる天然資源消費量と環境負荷の削減に向けて 」という資料です。
データは2013年度のもので、この年のプラスチックごみの総量は940万トン。うちPETボトルごみの排出量は58万トンで、全体の6%ほどです。この数字を「多い」と感じるか、「少ない」と感じるか、人によって違うと思いますので、他の製品群と比べてみましょう。
他の製品と比べるとよくわかる
プラスチックは様々な製品に使われています。自動車の内装材やバンパー、家電製品のボディ(躯体)、建設資材にも多くのプラスチックが使われています。2013年度、廃車となり国内で解体された自動車から出たプラスチックごみは32万トン(うちバンパーが1万トン)。PETボトルごみの方がはるかに多いことがわかります。家電製品からは家電4品目(テレビ、冷凍・冷蔵庫、エアコン、洗濯機)から28万トン、その他の家電(小型家電)から16万トンで計44万トン。やはりPETボトルごみの方がはるかに多く出ています。建設廃材から出るプラスチックが59万トンで、これはPETボトルごみとほぼ拮抗します。
PETボトルごみの量は、自動車や家電製品から出るプラスチックごみより多く、巨大なビルをはじめ家屋の解体などで出る、膨大な建設廃材に含まれるプラスチックごみとほぼ同量なのです。こう考えるとすごい量だといえます。
PETボトルごみ削減の意義
別の見方をすると、家電や自動車、建材に使われているプラスチックは、何年も使われた末にごみになったものですが、PETボトルは備蓄用でもない限り、製造から廃棄までごく短期間、たった一回の使用でごみになります。
ちなみに、この58万トンという重量は、同じ使い捨て(シングルユース)プラスチックのレジ袋と比べて3倍程度になります。便利さゆえに、増え続けてきたプラスチックの消費を見直そうという機運が大きくなっています。自動車や家電製品、建設材に使われるプラスチックは、消費者の工夫ではなかなか減らせません。その点、PETボトルは誰でも少しの意識・工夫で減らすことができます。PETボトルの削減が、脱使い捨てプラ、減プラに大きな効果をもたらすことがおわかりいただけると思います。
は備蓄用でもない限り、製造から廃棄までごく短期間、たった一回の使用でごみになったものです。
ちなみに、この58万トンという重量は、同じ使い捨て(シングルユース)プラスチックのレジ袋と比べて3倍程度になります。便利さゆえに、増え続けてきたプラスチックの消費を見直そうという機運が大きくなっています。自動車や家電製品、建設材に使われるプラスチックは、消費者の工夫ではなかなか減らせません。その点、PETボトルは誰でも少しの意識・工夫で減らすことができます。PETボトルの削減が、脱使い捨てプラ、減プラに大きな効果をもたらすことがおわかりいただけると思います。