ミネラルウォーターの消費の伸び

ミネラルウォーター類のグラフ

前回の記事で、清涼飲料の中で増えているのが、ミネラルウォーター類と緑茶飲料だと伝えました。
今回は、ミネラルウォーター類の消費の伸びを、(一社)日本ミネラルウォーター協会と財務署日本貿易統計*1から、グラフ化しました。

この増え方をどう見るか

この増え方をどのように見るか、人によって様々だと思いますが、「多くの人が求めている」ことは間違いないでしょう。事業としては大成功だと思います。背景には、「おいしい水を飲みたい」という思いがあることや、さらには「水道水はまずい」「信頼できない」という思いを持った消費者が多いことと思います。
ただ、各地自治体の努力で、水道水の質は近年大きく向上しています。水道水とミネラルウォーターのブラインドテスト(銘柄などをわからないようにした試験、水温はそろえる)では、多くの場合、水道水がミネラルウォーターに劣らない(むしろ上回る)結果が出ています*2。なので「ミネラルウォーターでなければ、おいしい水は得られない」というのは思い込みでもあるのです。

飲み終えた後には、大量の空き容器ごみ

ミネラルウォーターの大部分はペットボルで供給されています。飲み終えた後には、多くの空き容器ごみが出てきます。
「出たごみは捨てずにリサイクルすれば環境によい」と言われ続けてきました。リサイクルは大切なことですが、「増やして、リサイクル」の限界が見えだしています。「元栓を閉める」、つまり暮らし方の転換が必要だと思います。

世界はほんとに脱使い捨てプラへ

暮らし方の転換や「元栓を閉める」など、きれい事のように思う人もいらっしゃると思います。ただ、世界は脱使い捨てプラ容器包装に向かっています。
本サイトでも、2022年1月、フランス政府が、野菜・果物のプラ包装禁止を実施したことなどを伝えていますが、今度はフランスパリ市長が来年(2024年)開催されるパリオリンピック会場でペットボトルを含む使い捨て(ワンウェイ)プラの持ち込み・使用を認めないことを発表しました*3

以上

*1
一般社団法人日本ミネラルウォーター協会 公式ウェブサイトより
輸入元資料は、財務省日本貿易統計

*2
東京都水道局 水道水とミネラルウォーターの飲み比べ体験
https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suidojigyo/torikumi/tap/tutaerututawaru.html

京都市上下水道局 ここがすごい!京都の水道水!https://www.city.kyoto.lg.jp/suido/page/0000273199.html#:~:text=約6万人の,1位となりました!

*3 いずれも2023年7月12日確認
ロイター2023年5月26日配信記事
五輪=パリ大会、使い捨てプラスチック禁止に
https://jp.reuters.com/article/olympics-environment-idJPKBN2XI01W
日刊スポーツ2023年5月27日配信記事
24年パリオリンピックは使い捨てプラの大会に イダルゴ市長ペットボトルの持ち込み認めない方針
https://www.nikkansports.com/sports/news/202305270000155.html

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